ミツバチの生産物シリーズの第3弾。
今回はローヤルゼリーについてです。
ローヤルゼリーとは?
まだお読みでない方はこちらもどうぞ
ミツバチの生産物
第1弾 ⇒蜜蝋とは? キャンドルやクレヨンにクリームにも
第2弾 ⇒プロポリスとは?西洋ミツバチしか作れない天然の抗生物質
ローヤルゼリーは女王バチの特別食
食べるもので働きバチになるか女王バチになるかが決まる驚きの事実
女王バチとして育てられる幼虫の世話係は羽化後3~12日後の若い働きバチ。
その働きバチが巣に蓄えられた花粉や蜜を原料として腸で吸収し、(血管を伝わって)咽頭腺から出す乳白色の液状物質がローヤルゼリー。
王乳とも呼ばれます。
受精卵がかえると、どちらも最初の3日間はローヤルゼリーが与えられますが、その後食べきれないほど豊富な量のローヤルゼリーを与え続けられると女王バチになり、最初の3日以降はちみつと花粉を与えられると働きバチになります。
かえったばかりの幼虫は花粉をなかなか消化しきれないので、育児係の働きバチが花粉を消化したローヤルゼリーが与えられるのです。
同じ幼虫なのに、与えられた食べ物で変わってくるのですから本当に驚き!です。
その後女王バチは生涯にわたってローヤルゼリーを食べ続けます(ミツバチの数が増え過ぎたりして分蜂するときには、巣の働きバチの半数を引き連れて、この時ばかりは長く飛べるようハチミツを食べて飛び立ちます)。
女王バチは働きバチの約40倍もの寿命をもつ
女王バチの体重は働きバチの約2倍。
女王バチの仕事はひたすら卵を産み続けることで、自分の住む巣の全てのハチをたった一匹で産んでしまいます。
その数は1日に2,000個から3,000個にもなります。
1年ではおよそ数十万個にも。
女王バチの寿命は4~5年で、働きバチの40~50倍もの長生きをします。
女王バチは特別の栄養を与えられ、長い期間に渡って産卵を続ける任務を与えられて生まれてくるのですね。
ローヤルゼリーの成分は?
ローヤルゼリーの2/3は水分、1/3が栄養成分や機能性物質(タンパク質、糖質、脂肪酸やビタミン・ミネラルなど)です。
ビタミンとしては、ビタミンB群が多く、B1・B2・B3の他に、パントテン酸(抗ストレスホルモンを作る)、ニコチン酸、葉酸などのビタミンB複合体が豊富に含まれています。
そして、ローヤルゼリーのタンパク質は私たちの体の中で作れない必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
また、デセン酸(ミツバチのみが産出できる脂肪酸で抗癌作用、血糖値低下作用、血圧低下作用、コレステロール低下作用があることがわかっています)、アピシン、アセチルコリン(副交感神経に関与して、脈拍や血圧を下げる)、ロイヤリシン、パロチン、ビオブリテンなどの特殊成分も含まれており、60種類余りもの成分の含まれる完全栄養食品です。
ローヤルゼリーはこんな方におすすめ
糖尿病の改善に役立つ
このローヤルゼリーに特徴的なデセン酸はインシュリンのような働きをして血糖値を下げてくれる上に、ローヤルゼリーに含まれるアミノ酸の中のアルギニンやリジンはインシュリンの分泌を活発にするので、糖尿病の改善に役立つと言われています。
ローヤルゼリーを食べた時にピリッとするのは、このデセン酸です。
閉経前後・更年期障害・自律神経失調の方にもおすすめ
また、多く含まれている成分として、アセチルコリンがあります。
アセチルコリンは、間脳の視床下部を活性化させて自律神経を整え、女性ホルモンの分泌を調整する働きがあるためローヤルゼリーは更年期障害の不快な症状を軽減する食品として人気です。
市販されているローヤルゼリー製品
手軽で続けやすい錠剤(サプリメント)タイプ
ローヤルゼリーは女王バチや孵化まもない幼虫のための特別食なので特に大量生産が難しく貴重でその有用性は研究によって次々と明らかになってきています。
以前は無駄な物として捨てられていたこともあるというのですからもったいないことですね。
気になる方は健康維持に是非お試しください。
生タイプのものは独特の酸味がありますので、はちみつと混ぜて食べるのがおすすめです。
参考文献
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